実践女子大学の講演シリーズについて
昨年から実践女子大学の市民講座=特別講座を不定期で行っています。
第1回は、航空会社の顧客獲得戦略と カスタマーハラスメント対策 2025年12月
第2回は、日本観光の特長とインバウンド旅客への対応について 2026年7月
第3回(予定)は、サービス業に親和性が高いサーバントリーダーシップ(仮題) 2027年6月(予定)
内容
今回は第2回 日本観光の特長とインバウンド旅客への対応について 2026年7月済 をお伝えします。
第2回のテーマは、自身の経験からの講演ではなく、一部業界的(航空と観光)に被ってはいますが、むしろ今後の勉強テーマとして、ヒアリングを重ねたので、それを皆さまと共有したいという思いからテーマとして選定しました。
まず初めに、大上段に日本国の強み弱み分析を行いました。以下

また同時に参考としたのが、歴史人口学者のエマニュエルトッド氏の書籍です。日本人の特徴として、おもてなしの精神、清潔、静かな空間、他者に迷惑を掛けない心遣い、治安など無形の文化的な資産があります。一方で、アングロサクソン系の人種が持つ、過去に囚われない(エマニュエルトッド氏曰く 絶対核家族 成人になると独立 云々)文化はガラポン(スクラップ&ビルド)が得意な民族なので、ITや金融、AIなど目新しく希少性のあるストーリーテリングが極めて上手で日本人には不得手な領域を軽々やってのけます。そしてそれが創業者利益につながる仕組みを作ることが上手です。よって、今後の日本は不得手な領域で勝負を挑まず、モノづくりに最適な細かなところまで気を配る国民性を活かし、素材産業や部品産業など個別産業に特化した領域で力を発揮していくことが望ましいと思います。また、そもそもの文化や民度と言った他国が真似できない希少性や模倣不可能性を活かした観光関係を重点分野として伸ばしていくことが大切だと確信しています。ポートフォリオ的にも、個別産業の輸出をインバウンド旅客の輸入(国内消費)で相互補完する形態が望ましいはずです。*為替変動などで、どちらかが凹んでもどちらかが補填する形 その観点から今後のライフワークとして観光分野を講演のテーマとして選びました。前置きが長くなってしまいましたが、観光に関するポテンシャルは十分すぎるほどあります。日本は、観光客を受け容れつつ、定住に結び付けていく政策が、少子高齢化に悩む地方を救う唯一の道だと考えます。もちろん、観光収入だけでも大きなインパクトがありますが、定住者が増えれば、その住民は、税金を含んだ費用を日本に落とすことになります。予測される人口減を切り抜ける策を語る際に、多くの識者は、ロボット化やアートメーション化、更にAI化について雄弁に語りますが、サプライサイドの面だけを取り上げても問題解決にはなりません。経済学的に言えば、デマンドサイド(需要減への対応)が抜け落ちています。よって、観光+定住者増へ舵を切ることが大切なのです。もちろんそのためにも、外国人が税金逃れができないような収入補足の仕組みも必要でしょう。また、観光客を増やすためには、地域が傷まないようにオーバーツーリズム問題にも知恵と資金を投下しなければなりません。*地域観光税や宿泊税の活用 そういった各種の摩擦を超えて、日本の次代を切り開くためにも、観光は潜在的な可能性を大きく秘める魅力ある領域だと考えます。また、ヒアリングや調査を進めていく途中で、観光を好む方々は、ドーパミンやセロトニンと言った脳内物質が多く分泌され、多幸感を生むとともに、認知症の発症率が1/8程度に抑えられるとの説もあります。良くないところだけを取り上げて、入国を遮断するのは知恵のある対応とは言えません。元来ある観光のポテンシャルを活かすためにどのように知恵を絞るかが問われているのです。オーバーツーリズム対策の現在など、詳しく知りたい方はメールにてご連絡ください。また、本講演を行うために、ヒアリングをさせていただいたANAあきんど社の皆様にも御礼申し上げます。加えて、日本観光の特長を掴むため、「日本遺産カレッジ」主催の日本遺産検定3級を取得し、日本遺産ソムリエになれたことも申し添えます。
第3回に続く

